開院3周年を迎えて〜院長ご挨拶〜
2025年(令和7年)6月1日 開院3周年を迎えることができました。近隣にも訪問診療を担う新たなクリニックが次々と開院されている中、3周年を無事に、また健康を害することなく元気に迎えられたことは、ひとえに、お世話になっている地域の皆様、ケアマネジャーさん、訪問看護さん、訪問介護さん、デイサービスやショートステイのスタッフの皆様、そして病院・クリニックの先生方とすべてのスタッフの皆様のお蔭様と、心から感謝を申し上げます。
我々のことをご存知になり、連携してくださる事業所や病院は3年を経て更に増えてきていますが、密な連携を取らせていただいているのは、まだまだ一部の方々になるのではないかと思います。昨年からの取り組みを継続し、さらに皆様とよりよくつながっていけるための取り組みを進めていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
昨年に続き、事業所に出張しての勉強会開催や、ケアマネジャーさん対象のフリー相談会を引き続きさせていただきます。今までにご依頼をいただいた皆様、そして既に予約をいただいている皆様、本当にありがとうございます。
一方で、やはり大切なのは日々の連携であると考えています。
ケアマネジャーさん、訪問看護さんとのICTツールを使用した情報連携については、まだ少数ではありますが、訪問介護事業所にもご参加いただいており、ふだんの生活を見ておられる方々ならではの貴重な情報をいただいています。お仕事の性質上、ICTツールを使いづらい場合が多いのは存じており、その場合は、電話やショートメッセージでも連携させていただいています。
そして、デイサービス、ショートステイのスタッフの皆様とも、同様に少しずつ連携を進めさせていただいています。在宅療養の大半を占める介護において、独居、あるいは介護者がご高齢であったりお仕事をお持ちであったりする場合はなおさら、訪問介護さん、あるいはデイサービス、ショートステイのスタッフの皆様がおられるからこそ、在宅療養が継続できるのを日々感じております。
当院は医師1名、看護師1名の小さなクリニックのため、開院当初、独居の方の場合は訪問診療をお引き受けするのにかなり慎重でしたが、こうした連携の力を実感するにつれ、独居の患者さんを訪問させていただく機会が増えてきております。医者・クリニック相手となるとハードルが高いかとは思いますが、ご報告は歓迎しておりますので、些細なことでも、まずはご連絡いただければ幸いです。
当院が大切にしていることは、開院以来、少しも変わっておりません。患者さん・ご家族に安心していただきたい、そして、お住まいで過ごせてよかったと思っていただきたいということです。お看取りさせていただく方も、入院したり施設に入居されたりする方も、お住まいで過ごした時間が長くても短くても「これでよかった」と納得していただけるよう常々心掛けています。
一方で、3年を経てますます強くなってきている思いは、一緒に関わってくださるすべての関係者の方々に、ご自身の日々の役割の積み重ねが、患者さん・ご家族の安心や満足につながっていることを感じていただきたいということです。連携の工夫を日夜重ねているのは、在宅医療自体が多職種連携なしでは成り立たないため当然ではあるのですが、患者さん・ご家族の安心と満足のためであり、また、関わってくださるすべての事業所の皆様のためでもあると考えています。
まだまだ申し上げたいことはあるのですが、当院の特色や思いを込めたQ&Aを新たに作ってみましたので、よろしければご覧ください。(FAQはこちら)
開院4年目の新たな取り組みとしましては、デイサービスやショートステイのスタッフの皆様との連携を進めていきたいと考えています。緊急時の連携はもとより、当院の患者さんが利用されている事業所にお邪魔させていただき、ご様子を伺ったり、ご相談をお受けする機会を増やしていきたいと思います。お忙しい中とは存じますが、少しお時間をいただけましたら幸いです。
今後とも、すこやか在宅クリニックをよろしくお願い申し上げます。
2025年6月 すこやか在宅クリニック 院長 辻本 健児 拝